WORKS 施工事例
             
Case No.10:自然豊かな土地に建つ縁側のある家
1F床面積
132.49㎡
敷地面積
561.35㎡
建物仕様
外張り断熱、制震ダンパー
Photography
Construction point
人が暮らし、森が整い、そして形成される『里山』。
みかん畑に囲まれた山の中腹に佇むのは、そんな美しい里山の眺めを臨む平屋の住まいです。
小高い丘に建つこの家には、その立地の持つ特性、魅力を活かした工夫が随所に見られます。

◆四季を楽しむ『縁側』
深く伸びた庇の下に設けたのは、ウッドデッキではなく『縁側』です。
近頃の新築ではあまり見られなくなった縁側ですが、季節の情緒を身近に感じられる場所として、古くから人々に親しまれてきました。

春の麗らかな陽気を浴びながら、草花の芽吹きを眺める。
夏の涼やかな夜風を感じながら、風鈴の音を楽しむ。
秋の夜長に月を楽しみ、虫の鳴き声に耳を澄ます。
冬の静けさの中、雪見を楽しむ。
このお住まいでは、お天気の良い日は縁側から海を見ることもできます。
縁側に座って波を感じる、光を感じる、風を感じる──そんな心豊かな里山の暮らしを楽しんでいただける計画としました。
もちろん縁側は、作業や社交の場としての機能も持っています。ご近所の方と歓談したり、ちょっとした作業をしたり、外と中をつなぐ中間の空間として、多目的に利用するこが出来ます。

◆L字の空間配置
 平屋においては、一定の居室の数や機能を求めていくと建物が大きくなってしまい、動線が長くなったり、日当たりの悪い部屋が出来てしまうなどのデメリットもあります。
こちらのお住まいでは、空間をL字に配置することでLDKと寝室の動線を明確に分離し、各部屋の日当たりも確保。
廊下も極力なくして、住み心地がよくムダのないコンパクトな生活動線が実現しました。
また、L字にしたことでコートハウスのような空間の演出ができ、平屋でありながらも程よいプライバシーが確保された住まいとなりました。