WORKS 施工事例
             
Case No.13:風景と暮らしを継ぐ家
Photography
Construction point
◆思い出を受け継ぎ、暮らしを紡ぐ住まいへ

お施主様が新たにご購入されたのは、ご実家近くに佇む築60年の医院兼用住宅。
長年空き家だったその建物には、懐かしい思い出と温かな記憶が詰まっていました。
「壊して新築にするよりも、この家を生かしたい」
そんなお施主様の思いに寄り添い、レトロな雰囲気を残しつつ、安心で心地よい住まいへと生まれ変わりました。


◆新たなお出迎えのかたち

かつて玄関を入るとすぐに応接室があり、外から室内が丸見えになる造りでした。
その視線を遮りつつ、やわらかな光を取り込めるように内窓を設け、中廊下を暗くしていた壁を撤去して開放的な玄関ホールへ。
応接室とホールの間に設けたコーニス照明は、応接室がまるでひとつの照明のように。
生まれ変わった応接室は家族が帰ってきたときに温かく迎えてくれる、家の象徴となっています。


◆古き良きを生かす、安心と使いやすさ

和室は昔ながらの欄間や長押、真壁をそのまま残しつつ、使いづらかった押入れを撤去。
耐震性の向上と、他の空間からも使える便利な収納に生まれ変わりました。


◆心地よい家事動線
狭く暗かった水回りはすべて新しくし、明るく快適な空間に。
家事動線と収納も考慮し、勝手口の外には屋根付きの外用洗濯機置き場もご用意。
毎日の家事がスムーズに行える工夫を散りばめました。


◆自然と調和する暮らし

外壁は、あたかも以前からあったような焼杉の風合いで、周囲の自然と調和するデザインに。
キッチンやお風呂、お部屋、廊下からは、周囲の美しい山々の景色を取り込んで、日々の生活を楽しめるようにしました。


◆歴史を感じる空間

医院時代の丸太梁をあらわしにし、梁や束に残る建築時の「番付」もそのまま見えるように。
この家が歩んできた歴史を感じながら暮らせる、趣ある空間になっています。


◆光と風と景色とともに

2階では、階段を暗くしていた収納を撤去し、明るく開放的な階段に。
隣接する洋室にも内窓を設け、光と風、そして景色を取り入れた、快適で豊かな空間が広がります。


◆住み継ぐということ

この住まいは規模が大きいため、すべてを完成させるのではなく、この古き良きお家に住みながら、
手を加えて自分たちのお家にしていく楽しみも残してあります。

暮らしの中で手を入れる時間が、家族の思い出となり、住まいをより大切に感じられる。
そんなお家で、日々を楽しく、豊かに過ごしていただけたら嬉しく思います。